自分が半導体製造業で働いた感想
こんにちはウミョラサです。今回は半導体製造業に勤めた感想を自分のアウトプットと備忘録を残す目的としてお話ししていきます。
このお話しが半導体製造工場でバイトしようとご検討されている方に少しでもお役に立てれば幸いです。
結論:半導体製造工場は製造業の中でも難易度高め
結論を申しますと、数ある製造業を体験した自分の中でも抜群に難易度高めでした。
これは自分が働いた会社がそうなのか、全部が全部共通して言えることではないと思いますが、多分他の半導体製造会社でも共通してそうです。
また私は、2ヶ月という短期間しか勤めていないので全ての工程はやっていません。この短期間にみっちり教育された覚えてる範囲内のお仕事内容を掘り下げていきます。
まず半導体とはなんぞや
半導体とはシンプルに表現しますと電流を通す導体の性質と、電流を通さない絶縁体の中間の性質を併せ持つ物質。
スイッチの切り替えで電気の「オン、オフ」即ち「通す、通さない」を切り替え可能にして現代の家電やPC、スマホに組み込まれている身近にある物質なのです。
つまり私たち現代人にとっては必要不可欠な大切な物。
構成要素として
- シリコン(Si)
- ゲルマニウム(Ge)
1947年にベル研究所で働いていたウィリアムショックレー他2人が当時トランジスタという半導体を活用したスイッチの電流増幅装置を発明し、この功績で56年ノーベル物理学賞を受賞しました。
集合回路
半導体といえば真っ先に集積回路を思い浮かべる人も多そうですが、半導体に関わった身からするとウエハと呼ばれる丸いICチップが重要になってきます。集積回路(IC)は土台のウエハ表面に作られるいわばウエハは基盤といったもの。
半導体のウエハ製造工程の体験話
まず始めに言わせて下さい、短い期間非常にお世話になりました。
決して「就業しなければよかった」と後悔はしていません、むしろ逆、働かせてくれて非常に感謝してます。
この度はありがとうございました。
また短期間のうちに辞めてしまいご期待に添えず誠に申し訳ございませんでした。
では本題にうつります。半導体の工場に勤めた約2ヶ月間の経験と辞めた理由を箇条書きすると
- 防塵服(クリーンスーツ)が地味に暑い
- 最初が顕微鏡メインのお仕事だった(目が悪くなりそう)
- ウエハ製造工程は製造業の中で激ムズ
- トレーニング期間の単調作業かったり〜
- 製品が入ってこない時はひたすら待機
とこんな感じ
防塵服(クリーンスーツ)が地味に暑い
半導体製造工場の施設の中は空調が効いていて、中を綺麗にキープするためにちりや粉塵をカットしているので空気がとても綺麗に保っています。
このクリーンルームで作業するのですが、中に入るために体中についた外からのゴミを取り除く必要があり、それを担うのがクリーンルームの入り口側にあるクリーンスーツ着替え場所と入り口のエアシャワー。
クリーンスーツ
このようなウェアに着替えたらバイオハザードで同じみのエアシャワーに浴びてクリーンルームに入場することができる仕組みになっています。
しかしこのクリーンスーツが厄介でして、
クリーンスーツの中に着る適温ウェアを毎日選ぶのがめんどくさいのとちょっと動くと暑くて汗だく。
空調は効いてるんですが、そこまで暑くもなく寒くもない適温に保たれていて、服の上からウェアを着るとやべえっす。
ただフィルターで空気のゴミをカットされているクリーンな空間なので喘息持ちの人は働きやすいかも。
最初が顕微鏡メインのお仕事だった(目が悪くなりそう)
実はこの求人の会社さんに去年応募しまして、担当者に色々と質問したところ自分の希望していたのと相違があり、予定が立て込んでたのでお断りました。
以前プリンターの品質評価テストの経験が買われ営業担当者ネキから似たようなポストがあるとのことで伺ってみました。
ウミョラサ:家から離れてますが、少し興味あります。詳しくお聞かせ願えますか?
営業担当:実はこの募集は公に公開されてなくてウミョラサさんにだけ教えます。良ければ是非(ボソ)
ウミョラサ:え、何それは…
営業担当:見てくださいこの待遇だよ、滅多にこんな募集ないよ、ウミョさんにだけ特別(小声)
なんと職務内容が半導体の品質評価テスターの時給2000円と割りとレア求人だったのです。
(ヒエッ….)
こんな自分の経歴から相応しない求人だったためなんか裏があるんじゃないかと考えてしまいましたが結果応募しました。
結局前向きに入社する予定でしたが、先程も言った通り私都合でお断りしました。
まあ違和感しか感じなかったけど工場見学するとめちゃくちゃ綺麗でデカくSF映画に出てくる大きい研究所みたいな感じでした。
建物全体がクリーンルームでしたのでここまでのスケールは見たことがなかった。バイオハザードの研究所をイメージしてもらえればわかりやすいかと(何度もそれ言うやん)。
社員証の発行もUSA本社の許可が下りたら社員証を交付してもらえるシステム。それまで多少待ちます。
いやはやちゃんとした会社で安堵です。
時は経ち1年後、自分の予定が空いたので、ダメ元でこの担当者に以前のコネ求人を紹介してもらえるか確認したところ2つ返事でOKでした。
が、、
以前のポストはやはり人気だったみたいで3人募集全てが埋まってしまい代わりに「ウミョラサさんの住まいの近辺に別工場があるからここどう?」とご紹介いただきました。
時給はガクッと減ってしまって職務内容も違っていましたが、家から近いとこと、今をときめく半導体の製造に関われることが出来て「経験資産」が増える。それに一回断ったのにも関わらずこんな自分を受け入れてくれた担当者の人柄の良さに今さらながら感謝も込め即決。
前置きが長くなってすみませんこれから小見出しのタイトルに移っていきます。
募集要項の職務内容を見たらですね『機械オペレーター、顕微鏡外観検査』書かれていました。
僕は「機械OPと同時に顕微鏡検査もするのかな?」と安易に想像してしまっていました。現場に配属後ひたすら座り作業で顕微鏡を除いてチップの傷の確認…
終業まで滅多に立てることが出来なく、合間合間に目休めの許しはいただいていたものの、ずーっとこれが続くのかと思うと心が折れてしまいました。
「機械オペレーターの付随業務で顕微鏡作業もあるのかな?」とイメージしていましたが、顕微鏡専業となるとキツイ、目の疲労が半端なく目が近視になりそうで怖かったです(老眼の人は特にキツイのでは)。
表上『機械オペレーター、顕微鏡外観検査』だったのでしょうか。
しかし部長と交渉したところウエハ製造工程に移動させてもらいました。
ウエハ製造工程は製造業の中で激ムズ
ウエハ加工製造工程には大まか
- 酸化
- フォトリソグラフィ
- エッチング
- レジスト剥離通称リムーブ
- 1〜4を数回繰り返し
以上の流れ、主に3部分を担当していました。
僕の記憶が正しければ酸化は専用機械を先に高温になるまであっためて、温度が定温になったらそぉーっとウエハを入れます。
ウエハ
何故そぉーっと入れるかというとウエハってシリコンの薄い膜で出来ているためガラスみたいに割れやすいんですよね。
最初配属されたらハンドリングというウエハの扱いから移し替えのトレーニングを長い間やらされました。
まあそれはおいといてお次はフォトリソグラフィ。ここでは感光性の液体「レジスト」を塗布してAPTという液体を更に塗布しながらスピンコーターで高回転させた後、パターンを作成するため紫外線で露光。
露光後に現像液でパターンを出します。
この工程では写真屋さんが写真の現像をする部屋をイメージしてもらえればわかりやすいのですが、オレンジ色の蛍光灯が灯った薄暗い暗室と呼ばれる部屋で作業します。
理由がありまして明るいとレジストが感光してしまう為。ここをやらせてもらったんですが激ムズすぎて職人レベルのレベチでしたw
これが割とガチで激ムズすぎて全くわかりませんでした。
エッチング工程に進むと有毒液剤を使ってクリーンベンチ内でレジスト除去作業をします。
そこから更にリムーブ作業に移り不要なレジストを取り除きウエハの厚みやパターンの線が規定内か測定していきます。
トレーニング期間の単調作業かったり〜
上記の通り、ウエハのハンドリングというトレイからトレイに移し替える単調なトレーニングの期間が異常に長すぎました。とゆうのも製品が入ってこなかったり、教えられる体制が整ってなかったりが重なってしまった為。
ここの職場は初めに配属された顕微鏡外観検査から部長に配置転換させてもらった機械OPの部署なんです。
前:顕微鏡の外観検査が部長に合わず辞表表明
後:機械オペレーター部署に配置転換
ただ自分が思っていた機械を使う作業場とは程遠くむしろ実験場所に近い部署でした。
面談した際「検査部署が一番人手が足らなかったけど、ここも足りないから来てくれると嬉しいな。機械オペの部署だよ」と聞いたので一回職場見学させてもらって「まあ確かに機械もたくさんあるな」と信じ、よくわからないまま部長の意見に承諾。
「こいつチョレえw w」と内心思われたかはわかりません、けど引き留めてくれたのが嬉しかったです。
そして部長の期待に応えられなかった自分は不甲斐ない。
配属されてからの約2週間は
ワイ:おはようございまーす(9時だから朝礼かな)
Sさん:今日はどうしようか(周りの人と相談)
まわり:今ここでーここをやっててー(途中から遅れてくる先輩も合流)
Oさん:じゃあ〇〇さん今日はここをやってねー、はいよろしく〜
まわり:スタスタ(無言の解散)
ワイ:え、俺は何をやればいいの….
このような朝礼というか申し送りが毎日続きました。
ゆるい職場なのはいいんですが毎回聞けれる先輩が変わってるしその度に初対面だから誰に聞いていいかわからず困惑。
流石に1h以上クリーンベンチに座ってハンドリングしてるのも体が固まるので途中歩き回ったり少し遠い場所にわざわざ歩きに行ったり暇すぎてしょうがなかったです。
いやこの理由なんなんwww
途中から先輩が告知してくれる「今日も製品入ってこない、今日も1日同じことやってね」の言葉は聞き飽きました。
先輩の仕事を見学する時もあったんですが、当然ながら製品も入ってこないので休み休みゆーっくり作業をやりながら終業まで時間を無理くり引き延ばしていて、午後飯食ったあとの睡魔に襲われたのか寝落ちしてました。そのコックリコックリ気持ちようさそうにうたた寝してるコックリさん先輩を後ろから見学しているワイ。
側から見たらとてもシュールな光景だったでしょうね。
そこで僕の心の中では
なんかこの仕事生産性あまりないな〜、やっぱかったりーわ
ゆるい会社のカルチャーに適応できる人にはいいんでしょうけど、単調作業で満身創痍になった僕の正直な本音が題名通り。
製品が入ってこない時はひたすら待機
最後は前と被りますが、何回も言う通りとにかく製品が入ってこなくて暇、暇、暇のオンパレード。
とは言えこの短い人生の大切な時間は有限、当たり前に会社でブログも書けませんし、運動もできませんし、睡眠だってできません(居眠りしてる人はいるけど)。
だったらまだ自分の経験したことのない職についてネタにできる経験を積み、自分磨き、スキルアップのために働いた方が今よりも有意義になるわけじゃないですか。
つまり「何この時間」ってわけなんですよ。
でもこれが異性が多くて気軽におしゃべりできる職場だったら話は別ですよ。異性とだったら。
ここの職場は男性9:1の割合で野郎ばかりの職場となっており、僕の男性トレーナーさんが身振り手振り多めのノンバーバル教育でして、何というか喋りかけても会話のキャッチボールが続かず、ロボット見たいと言いますか愛想があまりになくて気さくに喋りかけづらいんですよね….。
しかも内輪で盛り上がってて既に作られたグループの中に入りずらく、陰キャはとてもじゃないけど気まずかった。
まだ話せる人がいれば苦痛ではなかったでしょう。
ただ外資系の良き特徴
- ゆるーい職場
- 罵詈雑言がなく皆優しい人間
- 待遇はいい
上記僕が経験した外資系の会社全てに当てはまります。
特に印象に覚えてるのが一回棚卸しの日に来社する必要性が感じられないことから有給休日をくれました。
さすが外資系!!
ゆるさMAXすぎて遅刻した人がいても何も言われないし、休憩時間ならまだしも昼の時間ですらフレックスなんです。
これがめちゃくちゃ困って決められた時間がないので「いつ休憩いっていいのか?」、「何時何分まで休憩とっていいのか」忘れたりもしちゃいました。
休憩やトイレ行く時も社員に断りいれず「自由に行っていい」と言うんですよ。日本の企業ってこんな社風滅多にないですよね。
朝のラジオ体操などの朝礼もないんですよ?
このへんが外資って感じで僕が好きな反面、やはり休憩取る時も社員の顔色を伺い、自分で調整してタイムスケジュールをこなさないといけないので困るところではあります。
といことで以上。
もちろん全ての半導体製造会社が僕の就業していた会社の体質と同じではないでしょうが、あくまで僕の会社の僕の一経験談として捉えてください。
本当は何とか頑張って半年以上は勤める算段だったんですがある時ふと通勤する気力が上がらず、バーンアウトになってしまったんですね。そして上記の理由から総合的に鑑み自分のスキルアップのために他業種に就きたく退職させていただきました。
しかしすぐ辞めた弱敗者が言うのも変ですけど話しのネタにできるし、いい経験はさせてもらえました。
何はともあれ半導体は今の時代必要不可欠な産業です。
この製造に少しでも携われた事は貴重な体験でしたし、雇ってくれてとても感謝しています。
他の製造業と比較しても時給も良く、2交代制勤務シフトが多い業種なんですね。
夜勤勤務は更に時給に深夜労働割増賃金25%上乗せされてるからバリバリ稼ぎたい人にはオススメです。
ちなみに僕は何故半導体製造会社に応募したのかきっかけを言うと今年の2月、日経新聞に請負い会社が掲載されていまして「そう言えば去年、応募したなー、これも運命では?」とビビっと感じ思い出して応募しました。
ではでは今回の書き残しメモはこれにて終了です。疲れた
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